楽曲解説 (by Tagawa) 01. Seascape (2007年) これは、海の風景を思い浮かべて作った曲です。 私がギターを覚えたのは道路を1本挟んだ海沿いの家でした。 そんな場所で育ったこともあって海が好きなんだと思います。 私にとって、海は初心を思い出させてくれます。 ずっと昔から、この曲をCDの1曲目に入れようと決めていました。 02. Passion On The Strings (2002年) このCDでは数少ないヴォーカル入りの曲。 当初は、ギターの弦「STRING」へ掛ける情熱の歌にしようと作りました。 すると、英詩を作った友人が、「STRING」の他の意味である「操り人形の『糸』」から膨らませて、 「言われるがままではなく、自分の情熱と野望を解き放つんだ!」 というメッセージソングに発展させてくれました。 しかし、私は「弦(STRING)」を操作して自分を表現する側なので、歌詞とは逆の意味合いにはなるのですが、その対比が面白いなと思って歌ってみることにしました。 03. My Eternal Dream (2002年) 車やバイクをドライビングしているところをイメージして作りました。 モータースポーツなんてやってみたいですね。 このCDの中では、最も多くステージで演奏している曲だと思います。 04. Journey In My Heart (1995年) 傷心の旅をしているときに辿り着いた広い自然を目の当たりに、新たな気持ちで歩き始めようとするストーリーです。 当時のバンド時代からずっと歌っている曲です。 アメリカの友人に題名がちょっと通じないと指摘されたことがありましたが(笑)、既にサビのメロディとして周囲には覚えられていたので続行することにしました。 これは、師匠である成毛さんから頂いたGUYATONEのギターアンプ「FLIP」で弾いていて、凄く気に入っているギター・サウンドです。 05. Fly Away (1993年) 「さあ、飛び立とう!」 将来へ対して右も左も判らないけど、意気込みだけはあった若き日に作った曲。 このCDに選ぶことになって改めて聴いていると、あの頃から環境や考え方は変化したけど、意気込みや気持ちは変わってないなと思いました。 変拍子やテンポチェンジを取り入れることで様々な心境や風景をイメージしました。 06. Miraculous Star (2007年) 少し空気がひんやりして透き通った秋の夜空の中、ちょっと珍しい星を見つけた所をイメージしてみました。 当初はもっと神秘的な曲だった筈なんですが、作っているうちにハードなギターがたくさん入って、結果的に「奇跡の星」から「花火のような激しい光の星」になってしまいました。(笑) 07. Long Shout (2002年) 遠くへ向かって叫ぶ情景を鳴きのギターで表現してみました。 08. lead-time (2005年) この中では唯一のアコースティック・ギターの曲。 愛器OVATIONのみでロックやメタル風のアコースティック曲を作ってみようとレコーディングしてみました。 しばし辛い仕事を担当していた時期があったんですが、そこから抜け出そうと準備していた頃の思いが、今聴くと、それが悪くない感じで生かされているんじゃないかなと思いました。 次への準備とは、2005年に起こった私の大きな転機です。 サウンドの話。 これはピエゾピックアップのラインで録ったんですが、個人的にはラインよりボディの音が好きなので、本当はマイクでアコースティックの生の音を録ろうと思ってました。 しかし、デモの段階でラインで録って、ドンカマ(メトロノーム)無しで弾いて重ねて行っているうちに、これはこれで有りだなと思って完成させました。 09. prankish (2003年) ちょっと雰囲気を変えて、おふざけなギター・インストを作ってみました。 これまでハードな曲が続いたので、「なんだこりゃ?」とラフに楽しんでいただけると嬉しいです。(笑) 10. Stranger Destroys Arms (1993年) 21歳の頃に作った曲で、このCDの中では最も過去の音源です。 当時は、「Stranger in the night」というタイトルでした。 曲は攻撃的ですが、イメージとしては反戦歌的な思いがあって作りました。 11. 平和の風 (2004年) 題名のとおり、平和を願う曲です。 これは、友人のホームページに掲載されている詩を読んだ瞬間に浮かび、即歌録りをして作りました。 12. White Wind (2003年) 私のホームページで、ちょうど切りの良いアクセス・カウンターを踏んだ方にリクエスト曲を作る企画をしたことがありました。 その方から希望のイメージを伝えてもらい、それだったらピアノ曲にしてみようと作りました。 折角なら、その方へプレゼントするという限定ではなく、ホームページへ来てくださっている方々へのお礼の気持ちを込めての曲にしてみました。 私が幼少の頃に通っていたピアノのレッスンで思い入れのある曲が「乙女の祈り」でした。 これに雰囲気の近い曲にしてみようと思いつきました。 クラシック・ピアノよりロック・ギターに憧れてピアノを辞めてしまいましたが、今になってピアノは私の原点だったんだなと思います。 13. Space Walker (1994年) ラストは8分の長編で、様々な場面を歩いて行くイメージで作りました。 色々と展開していくので、それぞれ皆さんでイメージしていただけたらと思います。 ※ 最後に 年数の経った音源もあるため、ここに収録することを躊躇した曲もあり、録り直すことも考えたんですが、このCDは私のこれまでの集大成の一つなので、音質よりも、当時の雰囲気をそのまま残すほうを優先してみました。 殆どがインストゥルメンタルではありますが、聴いてくださる皆さんが感じたままで楽しんでいただけたら嬉しいです。 2009年10月1日 田川ヒロアキ |