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TOTOのKingdom of Desire

おとといのセッションで「Jake to the Bone」を演った事から、改めて1枚通しノンストップで聴いてみました。
ジェフの遺作になってしまった当時を思い出します。

ロザーナやアフリカのイメージが先行してるTOTOだけど、
踏み込むと、色んなジャンルや要素、複雑なアレンジなどが
絡み合ってる奥深いグループだと思います。

で、8枚目の「Kingdom of Desire」は、イメージを一気に覆したヘヴィーロックで、
当時は賛否あったのを憶えてます。
私、最初は受け入れられなかったけど、ジェフの遺作と思って何度も聴いてたら
TOTOの中でも上位に好きな1枚になった二十歳そこそこ。

このルカサーの太く鋭く甘いギター、当時、なんとか真似したいと一生懸命コピーしてました。
そこに乗っかるペイチの鍵盤との絡みがめちゃくちゃかっこいい!
どこかしら、この1枚の音が自分の血や肉になってるかも。
今でも時々聴く1枚。

で、今朝も、じっくり通して聴いてみると、90年代初期のアメリカを想像したりして。
それを、最少人数となったTOTOが表現してる、そんな思いを巡らせてました。

特に、6曲目の「Wings of Time」のジェフのドラム、リズムがめっちゃ心地良い。
キックはずっと4つ打ち、スネアもずっと2拍4拍、フィルも殆ど無し、
その中から聴こえてくるハットなどのゴーストノートやシンバル表現。
1曲ずっとこれでありながら、全体の跳ね具合が、もう絶妙に気持ち良くて。
そこに、マイクの8部ベースが永遠と乗っかって、
1曲ずっと、ドラムとベースが、ドッタンドッタンのみで、
テクニカルであっと言わせるのとは対照的なアプローチ。

既にどちらも居ないポーカロ兄弟が出すこのリズムから、
ゆらゆらと羽に乗っけられているような心地よさを感じました。

そんな雰囲気を味わっていたら、7曲目の「She Knows the Devil」で
一気にダンスタイムに連れてってもらった印象。
このドラムとベースもシンプルなのに、ビートに乗せられる絶妙な心地よさ。
このアルバムのそんな後半の流れが好きです。
Wikipediaの記事

梅雨に戻ったような雨続きだけど、朝からそんなじめじめしたのが吹き飛ぶひとときでした。