ギタリスト田川ヒロアキのブログ。ロックギター人生爆走中!
10〜20代前半、駆け出しの頃の私は、障碍者や福祉関連のイベントに多数出演してきました。
しかし、次第に、「自分が伝えたい音楽」と、「障碍者が演奏する」という冠の違いに違和感を覚えるようになりました。
「見えないにも係わらず」や「ハンディを乗り越えたギタリスト」と言われるのがどうしても歓迎出来ないのは今も同じで、
純粋に音楽をやっているだけなので、「見えないのに生きてて凄い」と言われているのと同じように感じるんです。
「先入観を越えて聴いて欲しい。」「音楽を身に着けるより難しいなー。」とよく思ったものです。
そして、「障碍者」と名の付くイベントやメディアから遠ざかるようになりました。
プロフィールの「盲目のギタリスト」はその頃につけられたものです。
とはいえ、私の音楽を分かってくれる人たちもたくさん居たので、そこを信じて、求める音をずっと追及してきました。
すると、時を経て、酒井さんの全国ネットのラジオでジングルが起用されたり、
二井原さんからの突然のメールでアルバム制作をさせて頂いたり。
音だけで音楽が伝わったのを感じて自信にも繋がりました。
以降、「盲目のギタリスト」と表記されても、私の中での気持ちの変かを感じてきました。
それは、見えない事は変わらないので、生涯付いてくるその個性に向き合うことが、知ってもらうきっかけのほんの一つになるのではないかと。
まぁそうは言ってても、視覚上、どうしても不便なことはたくさんあります。
それを、周囲の人たちがサポートしてくれているので、不便が便利になって楽しく暮らせる。
そんな環境に、日々感謝するばかりです。
周囲とは、家族、身内、友人知人、ファンやスタッフ、外出中に出会う方々、公共機関のサポート、便利なツールを開発してくれているメーカーなど、全てに当たります。
人って、カテゴリー分けする生き物だったりするもので。
「障碍者」もその一つと思うんですが、そこが取っ払えるようになればとの意見も耳にする中、そのカテゴリーがあるから、サポート態勢や開発を皆で考えてサービスが成り立っていくんじゃないかなーと思います。
そこで、頼るばかりではなく、自ら可能なことを増やすべく工夫を重ねていけば良いわけで。
その工夫は、頑張ったり苦心したりすることではなく、私にとっては、一つの生活としての自然な流れに過ぎません。
例えば、英会話を勉強したり、コンピューターやスマホを覚えたり、初めての仕事に慣れていくことだったり、それと似ているかなーと。
あくまで私の場合ですが。
そんな中、障碍者と名の付くイベントから距離を置いていた私も、少なからず、こういったことを発信できる立場であるのなら、健常者と両者の距離が少しでも近くなればと思い、2011年の山口国体辺りから出演するようになりました。
2013年の駒沢体育館での「車いすダンススポーツ世界大会」、
2015年に代々木体育館で行われた、オリンピック、パラリンピックを盛り上げる「Sports Of Heart」も、とても良い機会でした。
そして、今年2016年10月も、障碍者や福祉をテーマにしたイベントに3度出演する機会が届きました。
1日は、『とっておきの音楽祭 in Machida』、
2日は、鳥取『とりぎん文化会館』で行われる『あいサポート』、
15日も、都内で行なわれるイベントに出演予定で、「昨年の同じ時期にも出演しました」がヒントです。
いずれも、正式な詳細が届きましたらお知らせします。
こういったいつもと違う場所へ出演する事で、純粋に音楽やメッセージを受け取って楽しんで頂けたら嬉しいと思います。
全部含めて「田川ヒロアキ」なので、ここから表現できる事で何かを感じてもらえたりする事になればと。
と、今回は、ちょっと真面目な話になりましたが、
次回こういう話題を書く際は、日頃の笑い話を投稿します。(笑)
9月10日の横浜ストーミーマンデイ『これかたがわ』
9月24日の八王子XYZバーの『田川ナイト』
も、よかったら遊びにいらして下さいね。
http://www.livebarxyz.com/schedule/2016/09/night-1.html
あ、制作名『FretPiano(フレットピアノ)』という名前を作って、今日で15年になりました。